胡蝶蘭の植え替え方法。バークを使って植え替えをする手順

胡蝶蘭を育てていると、胡蝶蘭が大きくなり今までの鉢が小さくなってしまったり、植え込みの素材が傷んできたり、また、根腐れを起こした場合にも植え替えが必要になります。胡蝶蘭の植え替えにはバークを使う方法も一般的です。
そこで、バークを使った胡蝶蘭の植え替え方法についてご紹介します。バークへ植え替えをする前には、胡蝶蘭を整えてあげる必要があります。胡蝶蘭の整え方や植え替えの手順などをご紹介していきます。

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胡蝶蘭の植え替えでバークが適している理由

胡蝶蘭の植え替えには土ではなくバークを使います。

バークとは松などの樹皮を細かく砕いたもの

野生の胡蝶蘭は土ではなく、木の幹や樹皮に生えています。

とは言っても木から栄養をとっているのではなく、根を外に出して自ら栄養を吸収しています。胡蝶蘭は根を空気に触れされるように自生していて、空気中の水分をとりこんでいます。

胡蝶蘭の根を他の植物のように土の中に埋めてしまうと、根が呼吸をできなくなり、そのうち根が腐りだしてしまいます。
植物はその特徴を知っておき、なるべく自然に近い状態に近づけて育てるようにします。胡蝶蘭なら土ではなく、樹皮からできているバークを使うことで上手に植え替えすることができます。

胡蝶蘭の植え替えに使うバークのサイズ選び

バークは鉢の土の上に敷き詰めたり、庭に植えた植物の根元を覆うように使うこともあります。

バークにもいろいろな大きさがあり小さいものなら爪の先くらい、大きなものなら人の手ぐらいのものもあります。

胡蝶蘭の植え替えには一番小さいサイズのバークを使ってください

パッケージなどにサイズの記載がある場合はSサイズやSSサイズなど、最も小さいサイズが良いでしょう。
バークは植物の根元を覆うために使う場合が多いですが、胡蝶蘭の植え替えに使うときは土の代わりにバークを鉢の中に入れます

大きなバークだと鉢の中に隙間ができてスカスカになってしまいます。

また、胡蝶蘭には洋蘭用として販売されているバークを選んでください。

 
わからない場合は店員さんに聞き、洋蘭用のバークチップを購入すると良いでしょう。

バークへ胡蝶蘭を植え替えする前の準備

では次に胡蝶蘭をバークに植え替えするための準備をしていきましょう。まず用意したいのがバークです。

洋蘭用のバークで細かくなっているものを選んでください

今まで使っていた鉢が小さくなっているようなら、ひとまわり大きいサイズの新しい鉢も用意してください。キレイに洗って乾かしておきます。

園芸用ハサミはウィルスなどがついていないように、使う前に消毒をしておきます。ライターやコンロの火を刃にあてて消毒してください。
また、余計な雑菌を胡蝶蘭につけないためにも、作業を始める前に手もキレイに洗っておきましょう。

植え替えのときにはバークに肥料を混ぜ込みますので、肥料も用意しておいてください。肌が弱い人や手を汚したくない人は手袋も用意してください。あと、割り箸もあると便利です。

バークへ植え替えをする手順

胡蝶蘭を植え替えする方法です。胡蝶蘭は花が終わってから植え替えをするようにしてください。

最後の花がしおれてきたら植え替えのタイミング

花芽を取り除いていきます。

植え替えした後にすぐ花を咲かせたい人は、生え際の3節目より2cmほど上の部分を切ってください

育てるまで時間をかけたい場合なら根本から切ります。

  1. 胡蝶蘭の株を丁寧に取り出します。
  2. 根についているバークや土はキレイに落としてください。
  3. 細かい部分は割り箸を使って取り除きます。
植え替えをするとどうしても根に傷を残してしまいます。できるだけ根を傷つけないように、丁寧に扱ってください。

腐っている根をハサミで切り取ります。

黄色くなっている葉も一緒に取り除いておいてください。

新しい鉢の中にバークを少し入れます。

この上に肥料を入れたら、またバークを入れてください。根が直接肥料に触れないようにします。

胡蝶蘭の株を鉢の中に入れたら、胡蝶蘭の根の周りにバークを入れてください。

胡蝶蘭がまっすぐになるように安定させ、バークを敷き詰めていきます。バークは割り箸を使って奥の方まで詰め込み、隙間がないようにします。

これで植え替え完了です。植え替えてから1週間程度は水を与えないようにしてください。1週間たったあたりで水を与えます。こうすることで、根から病気が入るのを防ぐことができます。

胡蝶蘭の植え替えに使える素材

バークは松などの樹脂を細かく砕いたものですが、ヤシの皮を砕いたヤシガラをバークの代わりに使うことができます。

ヤシガラは耐久性がありバークよりも保水力が高い

海外ではよく使われている素材でもあります。ただし、ヤシガラは乾ききってしまうと水を吸い込まず、水を与えたときに水が流れ出てしまう場合がありますので注意が必要です。

日本では水苔を使って植え替えする方法も一般的です。

胡蝶蘭が生息している熱帯雨林に比べて日本は湿度が低めです。そのため、保水力の高い水苔を植え替えに使うことができます。水苔は通気性はあまりよくありませんが、他の素材に比べて保水力が高いため、水やりの回数を減らすことができます。

胡蝶蘭の植え替えは、胡蝶蘭が生育期に入る前の4月下旬から6月にかけて行うようにしましょう。花が咲いている場合は花が全部終わった時が植え替えのタイミングです。
胡蝶蘭は根から水分や栄養を吸収しますので、根を傷つけないように丁寧に扱ってくださいね。